所変われば パリの生活

 

 

フランスに来て、今のアパートは9軒目になる。学生寮から始まり、屋根裏部屋、アパートへと移り住む。引越し貧乏というが、来た当時はトランク一つで身軽で、それほど気にはならなかった。引越しの理由は、単純に必要なスペースを求めていたにすぎない。

 

学生寮は、やはり仮住いという感が強かった。一時借りたアパートは、当時としては身分不相応で、屋根裏部屋に移った。メインの階段とは別のサービス用の階段を上ること150数段。パリの屋根並みを一望に見渡せる部屋に入ると、自分の居所を得たようで、7階まで上ったことを忘れる。7月14日のパリ祭には友人たちと屋根に出て、あちこちで上がる花火を見ながらワインを飲み干していた。ここの難点は、部屋に忘れものをした時だ。工レべーターもあるのだが、大家のアパートを通って台所から裏階段を上らなければならない。建設当時の社会構造が見えてくる。

 

それから、2、3居所を替え、住居とアトリエを兼ねた所に移る。陶器の店の並ぶパラディ通りで、天井高3m強で快適なアパートだった。

 

 

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