その一例がセーヌ河沿いの元ワイン倉庫であったベルシーの再開発である。公園がつくられつつあり、ゲーリーのアメリカンセンターの隣から、つい最近その公園に画して一連の集合住宅がつくられている。ブュフィが全体計画をし、シリアニ、ポルザンパルク、リヨン、ルクレルク・デュサパン、モンテス、ハムーテンが建築を担当しているが、一見しただけでは一人の建築家によるものと言われても疑わないだろう。建築家諸氏が、ここでの体験を都市をつくっていく一つの方法ではないかと自負しているのを聞くと、都市の中にある秩序を構築していこうという態度が建築家の中にある。

 

 その根底には、古いもののなかに常に新しいものを取り入れていこうという姿勢があるし、共通言語として既存の都市懐があり、その中に新たな都市を、新たな秩序を模索している。パリは古い部分を残しつつも、常に新たな試みをしている。特に都市空間に対して…。個々の建築家がゼロから始めるのではなく、過去の経験の上に新たな時層を重ねている。そんな時間の厚みのある都市だからこそ、人を惹きつけるのかもしれない。

 

 

 

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