分離発注が原則

フランスでは一部を除いて分離発注が般的であるが、各工事区分は仕様書を作成する積算家と建築家の間で決められ、15から20になる。分離発注で一番注意しなければいけないのは各工事のインターフェイスの部分で、重複している場合は契約後の未工事として処理できるが、欠落している場合は追加工事としてくるので、見積もり落としのないように仕様書を確認しなければならない。ちなみにこの仕様書は1000m2くらいでもA4判片面で400ページくらいになり、書類としては図面よりも重要になる。

 

実施設計仕様書ができて見構もりを業者にさせるわけだが、公共工事の場合、建築のコンクールと同様、「一般公開入札となる。これは官報あるいは建築雑誌(『ル・モニター』)に発表される。したがってこれらの雑誌は建築家・業者にとって必需品といってよい。入札には二つの方法があって、ひとつは限定公開で応募した業者で前もって選択する。この基準は業者がある技術資格を持っているか、会社の状態等で決まる。この選ばれた業者が入札に参加できることになる。私が設計した200m2ほどの建物ではこの方法をとったが全体で300社ほどの応募があり、数を見るだけでも大変な作業である。もうひとつは業者が直接入札に参加する方法である。後者の方が業者も大小さまざまで入札価格もばらつきが多く、入札の審査は時間を要するがこフランスの公共工事の場合、設計図書・仕様書に合ったものの中で最低価格をとらなければならないので意外な落札価格になることがある。すなわち積算(市場)価格を大幅に下まわることがあるということだ。その点、前者の方が見構もりに比較的近い入札価格に落ち着くことが多い。

 

 

 

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